おたくぐさ

コンピュータ,クルマやバイク,電子技術等等,オタクなトピックの駄文を書き散らし,垂れ流します。本サイトはアフィリエイトを設定しています。

RSタイチの電熱ウェア/グローブのイケてないところ

前回

衣料品としては素晴らしいRSタイチの電熱ウェア/グローブですが,電装品としてはまだまだ発展途上の商品に思えます。今日は,昨日誉めたこの製品のイケてないところを挙げていこうと思います。

zhainan.hatenablog.com

配線がちぎれてしまった!

冬でも快適にバイクに乗れると大いに満足していたのですが,ある日,電源を入れたのにいつまで経っても暖かくなりません。ハテと思って確認すると・・・

車両バッテリ接続ケーブルの断線

あ゛ー! バッテリと電熱ウェアをつなぐ車両バッテリ接続ケーブルの,電熱ウェア側のコネクタのケーブルがちぎれています。ごついコネクタですが,このコネクタは13.2Vのバッテリの電圧を7.2Vに降圧するDC-DCコンバータが一体化されています。電熱ウェアのバッテリの電圧が7.2Vですので,それに電圧をあわせているようです。

以下の写真のようにどうにか修理してみました。

車両バッテリ接続ケーブルの修理

が,10日も持たなかったです。やっぱり同じ場所でちぎれてしまい,とうとう修理できなくなってしまいました。DC-DCコンバータががっちりモールドされていて,こんな根元で配線がちぎれてしまうと,もはや打つ手がありません。

ケーブルのシースが脆すぎないか?

ほかの場所も確認すると,そこかしこでケーブルがちぎれかけているではありませんか。

グローブのコネクタ部,シースが破れて心線が剥き出しになっています。

グローブのコネクタ部の断線

ウェアの配線の分岐部も然り。

ウェアの配線分岐部の断線

剥き出しになったプラスとマイナスの心線がショートして電気火災にならないか,なんかとても心配です。ウェアの素材はポリエステルで,発火点は低くはないのですが,いったん火がつけば一気に燃える素材。裏地はフリース状になっていて空気との接触面積も広く,実によく燃えそうです。ブログ主の場合,プロテクタをつけているので,脱ぐ間もなく火だるまになりそうです。

www.l-m.co.jp

一応,バッテリ接続ケーブルにはヒューズが入っており,ショートすれば火が出る前にヒューズが飛ぶと思います。でもDC-DCコンバータや携帯用のバッテリに過電流保護が入っているかはわかりません。

とりあえずテープを巻いて対策したほうが・・・

断線が起きている/起きかけている部分は,いずれもコネクタ類とケーブルの境界部です。シース材が脆いうえにこれらのコネクタ類が硬すぎるのです。シース材とコネクタ類の硬さがちがいすぎるので,ケーブルに曲げやねじれが入ると,すべてこの境界部に応力がかかります。ケーブルが連続的にたわまず,境界部のところでケーブルが折れるようになり,それが断線につながっているようです。

そして使い方を気をつけていても,ここはどうしても曲がりやすい,ねじれやすい箇所なのです。以下の絵のようなシチュエーションですね。

ケーブルが折れる/ねじれる状況例

ブログ主の技術経験上,メカもエレキもソフトもこういう「不連続部」は欠陥が生じやすい場所です。破断したり,ノイズが出たり,バグが隠れたりですね。しかも長期の運用で顕在化する欠陥が入りやすい場所だったりします。

コネクタとケーブルの境界部にテープを巻き,曲げやねじれが入ってもケーブルが連続的なカーブを描けるようにすれば,断線を予防できるかもしれません。ビニルテープですと剥がれたときに糊でベタベタしますので,クルマのハーネスなどに使われている自己融着テープがお勧めです。

コネクタが硬すぎる!

コネクタの脱着が硬いところもイケてません。本体のバッテリと電熱ウェアの配線をつなぐコネクタ,電熱ウェアとグローブの配線をつなぐコネクタ,どれも硬すぎます。一般に防水コネクタは脱着が硬くなりがちなのですが,ここまでの防水をしなければいけないのでしょうか・・・。また,コネクタを外すときにケーブルを引っ張ったりすると,上記のような断線につながってしまいます。

背中の配線がゴワゴワする!

電熱ウェアのヒータは背中にあり,電熱グローブへの配線は袖を通っていきます。このあたりの配線を整えておかないと,背中が配線でゴワゴワして着心地が悪くなってしまうところもイケてません。

ブログ主はスパイラルチューブとマジックテープバンドを使って配線を整理しました。いずれも100均で売っています。

電熱ウェアの背中の配線の整理

配線ケーブルがニーグリップの邪魔!

車両バッテリ接続ケーブルもちょっとイケてないところがあって一工夫が必要です。

車両バッテリと電熱ウェアをつなぐ車両バッテリ接続ケーブルは,サドルの隙間から外側に出してきて電熱ウェアに接続します。カールケーブルになっているところは好評価なのですが,使っていないときにケーブルをぶら下げておくのは邪魔だし危険です。また,ニーグリップのときにこのケーブルが,太ももとタンクの間に挟まってイラッとすることも。股の間にケーブルを置いておいても,リーンインで太ももがタンクから離れたときに落ちてしまったりします。

ブログ主はLANケーブルをデスクに止めておくケーブルクリップを使って,車両バッテリ接続ケーブルを固定しています。これでイライラは解消されます。

車両バッテリ接続ケーブルの固定

次回は,使えなくなってしまった配線やDC-DCコンバータをどうにかします。

つづく