おたくぐさ

コンピュータ,クルマやバイク,電子技術等等,オタクなトピックの駄文を書き散らし,垂れ流します。本サイトはアフィリエイトを設定しています。

門司に行ってきました。 (6)

前回

電気通信,というか電話の歴史がタダで学べる門司電気通信レトロ館地図]へ。ここはNTT西日本さんが運営している企業博物館です。門司港レトロでは,個人的にはここが一番面白いです。

なぜか iPhone の写真が吹っ飛んだので,一部は2014年に撮った写真です。10年近くの間にリノベーションしたのか,全体的に内部が明るくなったかも。

レトロな電話たち。「ダイヤルを回す」は昭和歌謡の頻出フレーズ(『恋に落ちて』だの,『涙のリクエスト』だの)でしたが,赤ちゃんのときから画面をフリックしている今の子はわからないでしょう。(テレビの「チャンネルを回す」も!) お向かいの机の人とシェアできるダイヤルがふたつついた電話が面白いけど,なんだか微妙な発明です。右利きと左利きをお向かいにしないと使いにくそうです。これ,売れたのでしょうか? コードレスホンが普及する前は下が回転するような電話台が使われていたりしたし,それでいいやんと。

門司電気通信レトロ館: 昔の電話
門司電気通信レトロ館: ダイヤルホンとプッシュホン
門司電気通信レトロ館: お向かいの机の人とシェアできる電話
門司電気通信レトロ館: タバコ屋の軒先や下宿屋の玄関にあった電話たち

ファックス。発明から商品化まで100年近くかかったというのに,結局,普通の人に使われた期間はそれほど長くなかったですね。でも病院は本当にまだまだファックスのようです。間違いファックスはあり得るので,決して個人情報漏洩のリスクが下がってる訳ではないと思うのですが,そっちより漏洩後に拡散されるリスクを考えてのことでしょうか。メールが苦手な事業所(町工場とか!)もまだまだファックスが多いです。

門司電気通信レトロ館: ファックス

ポケベル。1990年前後,女子高生にブレークしてました。おっさんの使っているモノが女子高生に広まる,まことに希有な事例でした。それにしても,ポケベル,キャラメール,ツイッター,LINEだの,日本人は本当にテキストコミュニケーションが大好きです。きっと和歌で告ってた平安時代からずっとそうです。ヨーロッパに1年居ましたが,あちらの人はオーラルコミュニケーションが好きで,電子メールなんかはテレックスの電文なみに素っ気なかったです。

門司電気通信レトロ館: ポケベル

そのテレックス。図鑑や博物館で見ただけで,実際に使われているのを見たことはありません。1字1字にお金がかかるから,「いつもお世話になっております。」とか余計なことは書かないし,母音削ったりして可能な限り略します。

門司電気通信レトロ館: テレックス

この博物館は手動,自動の電話交換機を何基か展示しています。学生のとき,授業で電話交換,習いましたわ。「トラヒック理論」と言います。普通「トラフィック」って発音するのに,なぜか電電公社,NTTは「トラヒック」って明治・大正的発音を頑なに続けていました。電電公社出身の先生とか多かったし,その明治・大正的発音が若年層に継承されていく訳です。

門司電気通信レトロ館: 手動電話交換機
門司電気通信レトロ館: ステップバイステップ電話交換機

展示されている自動電話交換機は全部機械式です。デジタル式は結局コンピュータなので展示してもガワや基板だけになってつまらないですね。ソフト屋さんにしかウケないと思いますが,デジタル式電話交換機のソフトウェアだったらめちゃくちゃ見たいです。10年ぐらい前に行ったときはステップバイステップ電話交換機の動態展示をしていたのですが,今回行ったときはやっていませんでした。やめたのかな。やめたのだったら復活してほしいです。


www.youtube.com

改めて博物館の Web ページを見ると,予約をすれば常時公開していないエリアにあるクロスバ交換機も見られるようです。これは出直して見に行かなければ。

ここは20分もあれば全部見られます。駐車場は無料,バイクも駐車場内の自転車置き場に駐めておけます。

空いているR199,R495などを使って下道で福岡へ帰還。今回のルートはこちらの地図の20231210.01~20231210.08。

(おしまい)